2025年におすすめのLinuxセキュリティソフトフリー 5選
長い間 Linuxを使用していて、ベストプラクティスを採用するだけでかなり安全だと感じていました。しかし、最近、Linuxシステムに対するマルウェア攻撃の数が増加していることに気付きました。
そこで、20種類以上のLinux 用の無料ウイルス対策ソフトをテストして、デバイスが適切に保護されていることを確認することにしました。無料で優れているものはもちろん、Linux用のウイルス対策ソフトが少ないため、適切なものを見つけるのは困難でした。
ついに、完全無料で優れたおすすめのウイルス対策ソフトを見つけました。Linuxデスクトップ、メールサーバー、その他の Linuxベースのシステムを保護でき、トップクラスのクロスプラットフォームウイルス対策スイートによるサイバーセキュリティ対策が可能ですす。
ヒント: こうした無料アプリではいずれも、有料のウイルス対策アプリのような保護を保証されないことに注意してください。高度なウイルス対策を探していて、個人データやプライバシーに月額2~3ドル以上の価値があると思われているなら、 Bitdefender エンドポイント セキュリティ ツールをチェックしてください。
クイックガイド: Linuxにおすすめのセキュリティソフトフリー 5選
- ClamAV – マルウェア検出率が100%で、複数のディストリビューションに対応
- Rootkit Hunter – バックドアとルートキットのコア システム領域をスキャン
- Firetools – サンドボックスを作成して、疑わしいスクリプトを安全にテスト
- Chkrootkit – コアシステム領域でバイナリの変更とルートキットを検出
- Qubes – デスクトップのシングルユーザーコンピューティング向けのセキュリティを重視したオペレーティングシステム
ボーナス: その他、手頃な価格の優れたLinuxウイルス対策ソフトが2つあります。おすすめのソフトをご覧ください。
2025のLinuxセキュリティソフトフリー 5選
1. ClamAV – 最もおすすめのオープンソースのLinux セキュリティソフトフリー
主な特徴:
- マルウェア検出率100%
- オンアクセスおよびオンデマンドスキャン
- メール保護
- 複数のディストリビューションに対応
ClamAVはオープンソースで無料なので、Linuxユーザーの間で人気のあるウイルス対策ソフトです。マルウェア、トロイの木馬、悪意のあるリンクを適切にスキャンできます。テスト中、Ubuntuマシンに植え付けたマルウェアサンプルをすべて検出し、コマンドラインを使用して、感染したファイルをすべて削除できました。非常に高速なウイルススキャナーもあります。
ClamAVは、以下を含め、ほぼあらゆるディストリビューションに対応しています:
- Ubuntu
- Debian
- Linux Mint
- Fedora
- OpenSUSE
ClamAVで気に入っている点の一つは、新しい脅威が発見されると、その署名データベースがコミュニティによって常に更新されるため、強力な検出機能を利用できることです。コマンドラインインターフェイスからコマンドを実行することで、複数のウイルススキャンを実行し、ウイルスを削除できます。ただし、Linuxを初めて使用する場合は、ClamAVエンジン上に構築されたグラフィカルユーザーインターフェイスアプリ、ClamTKを利用することをおすすめします。
ClamAVでは、オンアクセススキャナーによるリアルタイム保護も可能です。ファイルを開いたり、コピーしたり、保存したり、名前を変更したりするたびに、ファイルにマルウェアが潜んでいないかが確認され、感染している場合はファイルへのアクセスがブロックされます。
ClamAVでメールをすべて簡単にスキャンして、ウイルス、スパム、その他のセキュリティの脆弱性を検出できる点が気に入っています。テスト中、送受信メールの添付ファイルに含まれるウイルスをすべて検出できました。また、フィッシング攻撃、トロイの木馬、スパム、ワーム、スパイウェアも検出できました。ClamAVメールフィルターは、OutlookやSMTPメールサーバーなどの一般的なメールクライアントで動作し、メールのゲートウェイを保護できます。
2. Rootkit Hunter – システムファイルに統合されたルートキットを検出
主な特徴:
- 隠されたルートキットとバックドアを検出
- コマンド ラインインターフェイス
- 軽量なソフトウェア
- 一般的なディストリビューションに対応
ルートキットは、最も危険な悪意のあるプログラムの一部で、管理レベルのシステムアクセスを構築し、オペレーティングシステムのコードを変更して、悪意のあるアクティビティを実行しても検出されません。例えば、OS の関数呼び出しを傍受することで、マルウェアファイルやそれ自体を検出するシステムの機能を変更する可能性があります。
RootKit Hunterは、こうした脅威ベクトルに対処するために開発されました。Linuxシステムをスキャンして、カーネル内のバックドア、ルートキット、ローカルエクスプロイト、誤ったアクセス許可、隠されたファイル、疑わしい文字列を探します。悪意のあるファイルが検出されたら、ファイルを削除する前に、ログファイルを詳しく調べて誤検知でないことを確認してください。
グラフィカルユーザーインターフェイスアプリ(ClamTK)を備えたClamAVとは異なり、Rootkit Hunterはコマンドラインインターフェイス経由でのみ利用できるため、上級ユーザーにより適しています。Debianの公式リポジトリからアプリをインストールし、データベースファイルを更新し、コマンドを使用して構成ファイルをダウンロードする必要がありました。幸い、RK Hunter は以下の主要なディストリビューションに対応しています:
- Ubuntu
- Fedora
- Debian
- CentOS
- Red Hat Enterprise Linux
Rootkit Hunterは、Linuxコミュニティで人気があります。 開発チームは、シグネチャ データベースを常に更新し、新しいルートキットをより適切に検出できるようにしています。テスト中、疑わしいファイルが3つ検出されました。RKHunter は軽量なので、特にLinuxシステムやサーバーで容易に利用できます。
3. Firetools – Linuxに最適なサンドボックス ツール
主な特徴:
- 安全なサンドボックス環境
- 軽量ツール
- グラフィカルユーザーインターフェイス.
- 複数のディストリビューションに対応
Firetoolsには、Linuxマシン用の使いやすいサンドボックスツールがあります。今までWindows PCで(ウイルス対策ソフトを通じて)サンドボックスツールを利用し、安全な環境に不審なアプリがないかを確かめていたので、Linux を使い始めたとき、同様の保護を得たいと思っていました。
Firetoolsは非常に便利であることがわかりました。Firejailセキュリティサンドボックスの GUIで、サーバー、アプリケーション、ログインセッションなど、様々な種類のプロセスをサンドボックス化できます。これにより、サーバー上の不審なソースのWebスクリプトを安全にテストできました。
Linuxデスクトップで安全にWeb 閲覧したいだけなら、Firetoolsも役立ちます。 Firetoolsを利用して、Mozilla FirefoxやChromiumなどの様々なLinuxアプリを安全に使用できます。Firefoxをサンドボックス化すると、悪意のあるスクリプトやマルウェアがシステムにインストールされることを心配せずに、安全にWeb閲覧できました。
Firetoolsは軽量ツールで、多くのリソースを消費しません。定期的に更新されていて優れた機能があることから、非常に役立ちます。 様々なLinuxディストリビューションに対応していて、公式リポジトリからダウンロードできます:
- Linux Mint
- Arch Linux
- Ubuntu
- Debian
- CentOS
全体として、Firetools は非常に役立つことがわかりました。悪意のあるファイルが Linuxマシンにダウンロードされるのを防ぎ、VLCを安全に使用でき、個人情報を盗む悪意のあるスクリプトについて心配せずに銀行サイトに安全にアクセスできました。
4. Chkrootkit – コアシステム領域でルートキットを検出
主な特徴:
- ルートキットのような動作をスキャン
- バイナリの変更を検出
- コマンドラインインターフェイス
- ほぼあらゆるディストリビューションに対応
Chkrootkit は、Linuxシステムでのルートキットまたはルートキットのような動作をチェックできる無料セキュリティツールで、システムの実際の動作と予想される動作を比較して、システムへの変更を検出します。
以下を含むコアシステム領域に加えられたバイナリの変更または変更を検出できます:
- プロミスキャスモードのインターフェイス
- lastlogの削除
- wtmpの削除
- wtmpxの削除
- LKMトロイの木馬の兆候
- utmpの削除
Chkrootkit は、システムバイナリをスキャンして既知の署名を探します。ただし、未知のルートキットを自動的に検出することはできませんが、コマンド(エキスパート モードのChkrootkit)を実行して、マルウェアを検出できるバイナリプログラムの疑わしい文字列を確認できます。この行動分析アプローチは、Bitdefender などの優れたウイルス対策ソフトで使用されていて、Linuxベースのゼロデイ脅威を検出できます。
Rootkit Hunterと同様に、Chkrootkit はコマンド ラインインターフェイスからのみ利用できますが、Ubuntu、Fedora、Debian、CentOSなどの一般的なLinuxディストリビューションに対応した非常に軽量なスキャナーです。
5. Qubes – 一台のデバイスに複数の仮想マシンを作成
主な特徴:
- ハードディスクをパーティション分割してセキュリティを向上
- システム全体へのマルウェアの拡散を阻止
- プロファイルごとに複数のキューブを作成
- FedoraおよびDebianに対応
LinuxをベースとするQubesは、プログラムを分離することでサイバーセキュリティのリスクを最小限に抑えることを重視したOSです。従来のオペレーティングシステムは、プログラム間の接続を確保するようにデザインされています。メールクライアントはデスクトップにアクセスし、Webブラウザは他のシステム領域にも接触します。そのため、マルウェアが一つのソースから広がり、システム全体に感染する可能性があるため、セキュリティリスクをもたらします。
Qubes OSは、「分離によるセキュリティ」という根本的なアプローチを使用して、こうした問題に対処します。これにより、異なる仮想マシンとして機能する異なるドメイン(Qubes)にハードディスクを分割でき、 各キューブは他のあらゆるキューブから分離されます。つまり、あるキューブで実行されているプログラムが、別のキューブのプログラムと関わることはありません。また、各キューブに個別のOSをインストールすることも可能で、例えば、macOS をインストールしてウイルス対策ソフトをセットアップできます。
非常に容易にキューブのセットアップできました。あらゆるハードウェアに対応しているわけではありませんが、数分でHP Envyノートパソコンにセットアップできました。各キューブのアクセス許可とハードウェアアクセスをカスタマイズできる点が気に入っています。仕事用、個人用、不審なアプリをテストするための様々なキューブを作成したり、アクティビティの履歴を保持せずに安全にWeb閲覧できる処分キューブを作成したりできました。
Qubes が一流のジャーナリスト、エドワード・スノーデンなどのプライバシー擁護者、 Ethereumの創設者ヴィタリク・ブテリンによって支持されていることを考えると、そのセキュリティ機能は非常に信頼できます。最も注目すべき点は、マルウェアがシステム全体に感染するのを防げることから、そのアーキテクチャが非常に役立つことです。
ボーナス: 無料ソフトに勝る手頃な価格のLinuxセキュリティソフト
Bitdefender GravityZone – あらゆる種類のビジネス用のLinuxシステムの保護に最適
Bitdefender GravityZone は、メールゲートウェイとサーバー全体の保護を必要とするビジネスユーザー向けに販売されています。マルウェア対策(オンアクセスおよびオンデマンドスキャン)、ファイアウォール、フィッシング対策などのエンドポイントセキュリティツールを備えています。日本語のネイティブアプリは、Red Hat、Ubuntu、Fedora などのほぼあらゆるLinux ディストリビューションに対応しています。
GravityZoneは簡単に導入でき、IT部門で手軽に管理できます。あらゆる種類のビジネスで機能し、Linux システムをすべて構成および保護できる使いやすいコントロール センターがあります。 3種類のGravityZone パッケージから選べ、GravityZone Business Security Premiumプランでは5台から100台のデバイスをカバーできます。
Sophos Antivirus for Linux – Linuxデスクトップおよびサーバーのエンドポイント保護
Sophosは、Linux 向けの信頼性の高いウイルス対策ソフトを備えていて、Linuxマシンからウイルス、ワーム、トロイの木馬を検出して削除できます。オンアクセスおよびオンデマンドのスキャンオプションがあり、Ubuntu、Fedora、Red Hat、Debianなどの主要なディストリビューションに対応しています。Linuxウイルスの検出とは別に、日本語のネイティブアプリでは、マシン上で見つかった他のオペレーティングシステムのウイルスも検出できます。
アカウントを作成すると、SophosのWebベースのプラットフォーム(Sophos Central)から Sophos Anti-Virus for Linux を素早くセットアップできます。ただし、Sophos for Linuxは64ビットのLinuxシステムでのみ利用可能です。Sophos for Linux を利用し始めるには、Sophos Intercept X Advancedプランにサブスクライブしてください。
4つの容易なステップ: Ubuntuで ClamAVのGUI(ClamTK)をダウンロードするには
- ターミナルを開きます – CTRL + ALT + Tを押してターミナルを起動できます。
- 最新版であることを確認します – コマンド「sudo apt update」を実行して、システムのパッケージ情報をダウンロードして更新してください。
- ClamTK をインストールします – Ubuntuの公式リポジトリからClamTKをインストールできます。端末で「sudo apt install clamtk」コマンドを実行し、パスワードを入力するだけです。
- インストールを完了します – 「Yes」と入力してインストールを続行します。
比較表: 2025年におすすめのLinuxセキュリティソフトフリー
マルウェアスキャナー | GUI | サーバー保護 | Rootkit 保護 | 対応ディストリビューション | |
ClamAV | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | 10+ |
Rootkit Hunter | ✔ | ✘ | ✔ | ✔ | 5+ |
Firetools | ✘ | ✔ | ✔ | ✘ | 5+ |
Chkrootkit | ✔ | ✘ | ✔ | ✔ | 5+ |
Qubes | ✘ | ✔ | ✘ | ✘ | 2 |
おすすめのLinuxセキュリティソフトフリーをテストおよびランク付けした際に用いた方法
- 強力なウイルス対策エンジン – 定期的に更新されている強力なマルウェア対策エンジンを備えたLinuxウイルス対策ソフトを選びました。各ウイルス対策ソフトをテストして、検出率が100%またはほぼ100%で、Linux システムを完全に保護できるかを確かめました。
- 無料のウイルス対策ソフト – Linuxに特化したウイルス対策ソフトはあまりありませんが、完全無料で最良のものを選びました。上記にあるウイルス対策ソフトはオープンソースで、貢献者の存在により無料で提供されています。
- 主要なディストリビューションに対応 – 上記にあるLinuxウイルス対策ソフトはすべて、Ubuntu、Fedora、Debian、SUSE、Red Hat Enterprise、CentOS、Oracleなどの主要なディストリビューションに対応していて、幅広いオプションがあります。
- 使いやすい – 使いやすい無料のLinuxウイルス対策ソフトを選びました。コマンドラインインターフェイス(CLI)のみがあるものもあれば、グラフィカルユーザーインターフェイスがあるものもありますが、すべて簡単にインストールして利用できました。
選ばれなかった優れたウイルス対策ソフト
Norton 360
Nortonは、優れたマルチプラットフォームウイルス対策スイートです。マルウェア検出率が100%で、業界最高のウイルス対策エンジンの一つですが、Linuxデバイス用のウイルス対策ソフトはありません。
McAfee
McAfeeではLinuxプラン(Trellix)のエンドポイントセキュリティを通じてLinuxサーバーを確実に保護できます。Amazon Linux、Ubuntu、Red Hat Enterprise Linux、Linux Mint に対応していますが、Linuxプランはより高額なため、上記に含めることができませんでした。
よくあるご質問 – 2025年におすすめのLinuxセキュリティソフトフリー
Linux Mint に最適なウイルス対策ソフトはどれですか?
Linux Mint用の頼れるウイルス対策ソフトはほとんどありません。Bitdefenderには、Linux Mintを含む一般的なディストリビューションで動作する優れたウイルス対策ソフトがあり、GravityZoneパッケージの一部として入手できます。ただし、ビジネスユーザーのみが利用でき、エンドポイントとサーバーで動作します。
一般のデスクトップユーザーの場合、ClamAVには強力な無料のLinux 用ウイルス対策ソフトがあります。Linux Mint や、Ubuntu、Arch Linux、Fedoraなどの他のディストリビューションに対応していて、コマンドラインインターフェイス経由で使用するか、公式リポジトリからGUIバージョン(ClamTK)をダウンロードできます。
Linux 用のウイルス対策ソフトは必要ですか?
必要です。Linux システムはマルウェアに感染しないとよく言われていますが、最近、トロイの木馬、ウイルス、ランサムウェア、ルートキットなど、Linuxを標的としたマルウェアが出現しています。
強力なパスワードの使用や定期的なアップデートのインストールなどの従来のベスト プラクティスでは、Linuxシステムを十分の保護できず、LinuxデバイスからLinuxベースのマルウェアをスキャンして削除するには、ウイルス対策ソフトが必要です。 ClamAVには、デスクトップ向けの強力なウイルス対策ソフトがあります。 ただし、エンドポイントを保護したい場合は、Bitdefender GravityZoneで、あらゆるLinux システムを保護できます。
おすすめのセキュリティソフトフリーでLinuxシステムを保護しましょう
Linux は、他のオペレーティングシステムよりも安全であると考えられています。それは当然のことですが、それでも攻撃を受ける可能性があります。最新のソフトウェアアップデートをインストールし、ベストプラクティスを実装したとしても、増え続ける Linuxベースの脅威によるマルウェア感染のリスクは依然として存在します。
自宅や会社のデバイスを保護することは非常に重要で、ウイルス対策ソフトにより、 Linux システムでセキュリティを強化できます。頼れるLinux ウイルス対策ソフトはわずかしかないため、最適な無料ソフトを見つけるのは困難です。20種類以上の Linux ベースのウイルス対策ソフトをテストし、おすすめの無料ソフトを見つけました。
一際優れていたのはClamAV で、マルウェア検出率が100%で、定期的な更新により、ウイルス、トロイの木馬、ワームなどの新しい脅威に対してデバイスを保護できます。Rootkit HunterやChkrootkit などは、バックドアやルートキットの捕捉に効果的です。ただし、ビジネス用の優れたウイルス対策ソフトが必要な場合は、BitdefenderのエンドポイントセキュリティツールがLinuxシステムのセキュリティを守るうえで最もおすすめです。
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