Steganos VPN レビュ 2024: 買うだけの価値がありますか？

全体的にSteganosは高速？いいえ、あらゆるサーバーが低速

高速のSteganosサーバーを見つけるのに苦労しました。イギリス、スペイン、アメリカ、フランス、ドイツのサーバーを切り替えましたが、全体的な速度の向上は見られませんでした。

速度テストの結果

残念ながら、あらゆるSteganosサーバーで、ストリーミング、ゲーム、トレントを利用できるほどの速度を得られませんでした。ベース速度は22Mbpsですが、Steganosに接続すると平均速度9Mbpsにまで低下しました。このように速度が低下したため、ほぼあらゆるストリーミングサービスで遅延せずにストリーミングすることはできませんでした。

サーバーとの距離に基づいた速度を把握するために、最寄りのサーバーと遠く離れたサーバーをテストしました。一般に、近くにあるサーバーは遠く離れたサーバーよりも高速です。テストしてみたところ、近くにあるサーバーでは50％減速し、最も遠く離れたサーバーでは75％減速しました。速度が大幅に低下したため、こうしたサーバーで遅延せずにストリーミングを楽しむことはできませんでした。

Steganosの速度はゲームに十分？ ごくわずかなサーバーのみ

テスト中、マルチプレイヤーゲームをなかなか読み込めませんでした。スペイン、アメリカ、イギリス、フランスのサーバーをいくつかテストしたところ、イギリスとアメリカのサーバーのみでゲームを読み込めましたが、プレイ中は速度が遅く、遅延が生じました。

ストリーミングやゲーム専用のサーバーがないのも残念でした。通常のサーバーでは、最大400ミリ秒の遅延が生じ、プレイ中に遅くなりました。また、一部のサーバーに接続している際、遅延が多発し、プレイ中に減速しました。

サーバーネットワーク – 23ヶ国に100台以上のサーバーがある

Steganosはサーバーの数を公表していませんが、アプリには、23ヶ国に130台以上のサーバーがあることが表示されました。カナダ、イギリス、アメリカ、日本、オランダ、ロシア、シンガポール、スペインなどにあります。

Steganosには物理サーバーよりも仮想サーバーの方が多くあるようです。23ヶ国にあるサーバーのうちの12台が、ラベル付けされた国とは異なる国にあることがわかりました。高度なテストを行ったところ、スペイン、イギリス、フランスの仮想サーバーが実際にはベルギーにあることがわかりました。また、ノルウェー、ロシア、スウェーデンのサーバーはフィンランドにありました。

テスト中、実際のIPアドレスは公開されませんでしたが、仮想サーバーの実際の場所が検出されていたことがわかりました。

セキュリティ – 携帯電話とパソコン向けのトップレベルのセキュリティ対策

Steganosでは、OpenVPNおよびIKEv2トンネリングプロトコルが使用されています。デフォルトプロトコルとしてOpenVPNが用いられていて、モバイル版にはOpenVPNのみあります。OpenVPNには、業界標準で軍用グレードのAES 256ビットの暗号化が用いられていて、これにより、オンライン上でのハッキングや個人データの盗難を防げるので、安心できます。

キルスイッチもあり、VPN接続が突然切断された場合、インターネット接続が切断されるため、実際のIPアドレスが公開されるのを防げます。

プライバシー – ドイツのデータ保護法を順守

Steganoの疑わしいデータログポリシーは、プライバシーを重視するユーザーにとって懸念事項となるはずです。Steganosはドイツに本社を置き、14アイズアライアンスの管轄下にあります。14アイズアライアンスは、ドイツ、スペイン、イタリア、スウェーデンを含む管轄区域におけるインターネットアクティビティのデータを監視および共有するための同盟です。つまり、Steganosは、14アイズアライアンスの加盟国から個人データの共有を求められる可能性があることから、身元情報やオンラインアクティビティを公開される恐れがあります。ただし、VPNがユーザーのアクティビティログを保持していない場合は、心配する必要はありません。

Steganosの無料トライアルを利用した際は、データは保存されませんでしたが、プレミアム版のいずれかを購入すると、ドイツのデータ保護法に従ってメールアドレスが保存されることがわかりました。データ保護法によって、Steganosがユーザーの同意なしに個人データを第三者と共有しないことが保証されていますが、ドイツの法律によって、まずユーザーに通知することが義務付けられていても、法的義務がある場合は個人データを共有できます。Steganosが他にどのデータを記録しているかは不明で、問い合わせても適切な回答を得られませんでした。また、独立監査の実施の有無について尋ねたところ、監査を受けたことがないことをほのめかされました。

DNSリークテストをいくつか行い、IPアドレスの漏洩について調べました。23ヶ国にあるサーバーをすべてテストしましたが、どの時点においてもIPアドレスが漏洩していなかったので、満足しましたが、一部の国のサーバーが別の国であることが検出され、例えば、イギリスのサーバーがベルギーにあることが検出されました。仮想サーバーでこうした漏洩が見つかり、驚きました。

仮想サーバーの実際の場所が公開されるようなVPNはお勧めしません。これは、割り当てられたVPNの場所に不整合があると、ストリーミングサービスのブロックを解除するのが困難になる可能性があるためです。何千台もの物理サーバーがあり、データ共有アライアンスの管轄外にあるVPNをお探しなら、ExpressVPNが最適で、プライバシーを完全に保護できます。

トレント – あまりにも遅くて効率良くトレントを利用できない

安全にダウンロードできましたが、速度が遅いため、遅延が生じました。Steganosがトレントに対応しているかを確認するためにカスタマーサポートに問い合わせましたが、BitTorrentで動作することがあるという漠然とした回答しか得られませんでした。しかし、テストしたところ、Steganosで安全にトレントを利用できることがわかり、一部の仮想サーバーが他の場所にあることが漏洩されましたが、実際のIPアドレスが公開されることはありませんでした。

Steganosは非常に速度が遅いため、トレントを利用する際はイライラします。 それほど大きくないファイルをダウンロードするのに数時間かかる場合があります。様々な国でトレントを利用できますが、その国の規則や規制を確認し、VPNを利用してファイルを違法に共有しないように注意してください。

Steganosは中国で機能する？機能しない

Steganosは中国で機能しません。中国に住んでいないので実際にテストすることはできませんでしたが、カスタマーサポートに中国で機能するかどうかを尋ねたところ、中国では利用できないことをほのめかされました。

中国にいる友人が、ExpressVPNは信頼できるVPNで、他の国との接続を維持するうえで問題が生じたことは一度もないと教えてくれました。ExpressVPNを実際に試し、中国で安全にWeb閲覧できます。30の返金保証を利用して試せるので、満足できなかった場合は、返金してもらえます。

Steganosには、ヘルプデスクのFAQ記事とメールサポートのみがあります。

テストの一環として、[Helpdesk] タブにある問い合わせフォームに入力し、メールでサポートに連絡しました。すぐに回答してもらえることを期待していませんでしたが、3時間以内に返信がありました。

担当者は質問に対して親身に対応してくれ、FAQや外部リンクにある関連記事を教えてくれましたが、質問に対する答えになっていないような曖昧な回答もありました。例えば、Steganosが中国で機能するかどうかを尋ねた際、「制限のある国では、VPN接続の確立に支障が生じる可能性がある」とだけ言われました。