TunnelBearは本当に安全なのでしょうか? 無料版と有料版を検証してみました【2024年最新情報】
今の時代、VPNを使ってネットのセキュリティ対策をするのは簡単なことではありません。政府、宣伝会社、ハッカー、インターネットサービスプロバイダ(ISP)など色々な人があなたのネットの利用状況を知りたがっているからです。VPNを使うと通信を隠して保護することができますが、VPNとしての役割をしっかり果たしてくれるようなサービスを選ぶことが重要です。
ネット上には怪しげなサービスや効果的ではないサービスがたくさん出回っています。そのようなサービスを利用するとたくさんの問題の原因になってしまいます。インターネットが厳しく検閲されている国に住んでいる場合は特に重大なことです。
ネットのセキュリティは非常に重要ですから、業界でも大手VPN会社、TunnelBearに関して詳しく検証してみることにしました。無料版とプレミアム版を提供している TunnelBearはかなり魅力的です。しかしこのVPNが本当に通信を保護してくれるのか疑っている人もいます。5アイズ同盟国に本社があるなどの問題点がありますから、サービスを詳しく検証してみることにしました。
厳しい評価基準を基に、TunnelBearが本当に安全なのか確認してみましょう。
TunnelBearの無料版VS有料版
TunnelBearの無料版はセキュリティの面では有料版とほぼ同じです。両方とも機能、サーバー、暗号化などの特徴が一致しています。では、サービスを利用するためにお金を払う意味はあるのか、ということをですよね。
どれぐらいデータ通信をしたいのかということが重要になってきます。無料版では毎月500MBまでしかデータ通信できないのに対して、有料版には制限がありません。また、サービスについてツイートすることで1GB無料でデータ量が追加されます。しかし、ツイートすると、VPNのアカウントとツイッターのアカウントが関連付けられてしまい、セキュリティが脆弱になってしまう可能性があります。
TunnelBearの1GBツイッタープロモーション
TunnelBearの使用している暗号化
暗号化に関してTunnelBearは期待を裏切りません。このサービスはAES 256ビット暗号化を使用しており、アメリカ政府や、 ExpressVPNなど私たちがレビューした他の大手VPNサービスが使用しているのと同じ暗号化なのです。
TunnelBearの素晴らしい暗号化のほかに、このサービスにはGhostBearという機能もあります。この機能を有効にすると、VPNを使ってデータを暗号化したことを隠すことができます。ロシアや中国など、VPNの使用が規制されている国に入る場合に役立つ機能です。
5アイズの観点からはTunnelBearは安全なのでしょうか?
VPNについて調べてみると、5アイズというキーワードを見かけると思います。5アイズとは、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、イギリス、オーストラリアの5か国の同盟です。これらの国は何十億人もの世界中のネットの利用者の通信の内容を監視、共有しているのです。そのため、理想的にはこのような国以外に本社があるようなVPNを使った方が良いのです。
残念ながらTunnelBearはこの点が最大のデメリットなのです。2018年にMcAfeeに買収されたTunnelBearはアメリカの会社です。そのため、アメリカ政府があなたについて捜査した場合、データが危険にさらされます。
これに対してTunnelBearは「ノーログポリシー」を基に活動しています。つまり、サービスを提供するために必要な情報しか記録しないということです。例えば支払い情報やメールアドレスなどの情報が記録されます(ビットコインで支払うことで匿名性を守ることができますが)。IPアドレス、氏名、DNSクエリなどの情報をTunnelBearは一切記録しません。
警察や政府機関がTunnelBearに特定の利用者の利用状況を開示するように求めた例がありますが、開示できる情報はほとんどありませんでした。アメリカのVPN会社は最も安全とは言えないものの、TunnelBearはかなりプライバシー保護に適した会社だと言えるでしょう。
ユーザー自身が読めるセキュリティ審査
TunnelBearは独立した審査機関を使って毎年終端間セキュリティ審査を行い、結果を公表している唯一のVPNプロバイダです。これはかなり大胆な動きで、2017年からこのような取り組みが行われています。
審査はサイバーセキュリティ会社であるCure53が行っており、すべてのシステムやコードにアクセスして脅威がないか試験されています。不審な脅威が見つかった場合、TunnelBearのエンジニアチームが直ちに対処し、その後Cure53はすべて修正できたことを再確認しています。2018年の審査では、2つの重要な問題、5つの優先度の高い問題、3つの優先度が中程度の問題が発見され、すべてネットで公開されました。
これらの問題があったこと自体が心配ですが、TunnelBearはそれについてしっかり情報公開しているというのは新鮮です。完璧なVPNサービスはありませんが、セキュリティに関する問題を共有したいと思っている会社はほとんどありません。
公開されているCure53によるセキュリティ報告書
その他のセキュリティ機能
TunnelBearが提供しているその他のセキュリティ機能を下でご紹介します。すべて無料版、有料版の両方で利用することができます。
- 停止スイッチ(VigilantBear):VPN通信が故意に途絶えた場合、VPNに再接続されるまですべての通信がブロックされます。
- 信頼できるネットワーク:あなたが信頼できると設定したネットワークに接続したときにTunnelBearへの接続が切断されるように設定することができます。
- 常に有効:コンピュータが起動したときにVPNは自動で有効になるので、常に保護しておくことができます。
- 最も近いトンネル:どのサーバーに接続すればいいのか分からない場合、この機能で最適なサーバーロケーションが自動で選択されます。
- すべての端末:TunnelBearには最大で同時に5台の端末を接続することができるため、スマホからノートパソコンまですべての端末を保護することができます。Android、Windows、Mac、iOSで利用可能
ストリーミングは?
コンテンツをストリーミングするためにTunnelBearを利用したい場合、他のVPNを検討するべきかもしれません。TunnelBearは一部のサービスのストリーミングに対応していますが、Netflixは利用できません。これはあまり驚くべきことではないと思います。近年、Netflixは多数のVPNサービスを探知してブロックしているからです。
ですからストリーミングしたい場合はNordVPNやExpressVPNなどのサービスを使った方がいいでしょう。両方ともNetflixの厳しい地理制限を通過することができるからです。
TunnelBearでNetflixにアクセスしようとすると、このようなエラーが表示されるはずです
結論
全体的に TunnelBearはかなりしっかりしたVPNだということが分かりました。しかし残念な問題点もいくつか見つかりました。最大の問題は、アメリカに本社があることとNetflixをストリーミングできないことです。しかし悪いことばかりではありません。
TunnelBearはセキュリティ審査の結果を公開していて、情報公開に努めているというのは新鮮ですし、他の会社はこのような取り組みをしていません。ノーログポリシーがあるのも良いでしょう。万が一捜査に巻き込まれた場合も安全です。しかし同じ価格でより信頼できるVPNは他にもあるのです。
TunnelBearは無料でサービスを利用することができるのは良いでしょう。無料版はあまりデータ量が多くないものの、試してみたい場合やあまり頻繁に使わないという場合は十分かもしれません。TunnelBearは本当に安全だと言えるのでしょうか? ほぼ安全です。しかしお金を払う価値はない思います。
まとめー2024トップティアセキュリティを備えた他の最高のVPN
【編集者より】当社は読者の皆さまとの関係を大切にしており、信頼していただけるよう透明性と誠実さを常に心がけています。当社は、当サイトでレビューしている業界最先端の一部の製品(Intego、CyberGhost、ExpressVPN、Private Internet Access)と同じ企業グループに属しています。しかし、厳しい検証方法に従っていますので、これがレビュープロセスに影響を与えることはありません。
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